Boardgame Bonus Track

ボードゲームを遊ぶ上であまり役に立たないと思うけど、ちょっとした雑談の種を提供したいです

マメィについて

今回もゲームマーケット2018秋の新作をプレイする機会に恵まれましたが、その中で断トツで面白かったゲーム『マメィ』を紹介します。

 

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タイトルは豆とmoneyがかかっていて、マメを集めるのが目的です。システムは「ウィンストンドラフト」というものを採用しています。

まず、このゲームの面白さを語るには「ウィンストンドラフト」から語らなければならないかと!

 

ウィンストンドラフトとは

「ドラフト」とは基本的に数ある選択肢からプレイヤーが選抜(draft)するシステムのことです。

ドラフトには色んな種類があって、選ばなかったカードを隣に渡す「ブースタードラフト」、場に出てるカードを1人ずつとっていく「ロチェスタードラフト」がメジャーだと思いますが、「ウィンストンドラフト」もドラフトの一種です。

 

■ウィンストンドラフトのやり方
まずゲームの準備として、カードをよくシャッフルして山札にします。そこから3枚引いて裏向きで場に並べます。これは共通の場となります。

(スタート時はカードが3枚並んだ状態だけど、後にこの3枚のカードの上にはカードが重ねられることもあります。1枚のときも、カードが重なってるときでも、便宜上「パイル」と呼びます)

 

手番になったら左端からパイルをめくります。そのパイルが欲しいものであれば手札に加えます。要らなければそのパイルに山札から1枚裏向きでカードを乗せて、次のパイルをめくります(なお一度、パイルをめくったら前にめくったパイルは取れないのです)。

この方式でカードを集める形式をウィンストンドラフトと呼ぶのです。

 

通常、ドラフトでは要らないカードほど残り続けます。しかしウィンストンドラフトでは、残ったカードの上にさらに追加でカードが乗せらせるので、残り物がどんどんおいしくなるのが特徴です。

 

「このカードそこまで欲しくない…けど、後ろの人が取るとめっちゃ強そう…どうしよう」といったドラフト特有のジレンマが、ウィンストンドラフトではより強烈に味わえます。

 

さらに「次のパイルに欲しいものがあるとは限らない」というのも、より悩むポイントです。

 

改めてマメィについて

マメィはウィンストンドラフトの面白さを濃縮したゲームです。
端的に言えばウィンストンドラフトをして、手札で役を作り公開するだけです!

…なんですがマメィには「手札を多く抱えると、新たなカードが引けない」という条件があるため、たくさんのカードを引くと要らないカードを抱えてしまうことがあります。この制約もあり、強い役で高得点を狙うか、安い役を沢山つくるかの選択に迫られます。

 

またマメィはカードの強弱が分かりやすいです。なぜなら真ん中の数字の方が役(ストレートフラッシュ)を作りやすいからです。

 

しかし役の作りづらい端の数字(1と5)には出すだけで追加得点がある…というのも素晴らしいゲームバランスです。

 

総評

「ウィンストンドラフト」ってボードゲーム界隈ではマイナーなイメージですが、それはフラッグシップとなるゲームがなかったのも一つの要因だと思うのです。

同じウィンストンドラフトでも『スパイネット』はペア戦ゲームだし、『雲海』はカードの強弱が初回だと分かりづらいゴニョゴニョ…


その点、マメィは初めての人でも分かりやすく楽しく遊べるところが素晴らしいと思うのです。

 

自分はウィンストンドラフトのゲームが大好きなので、マメィを通じて、これから素晴らしいウィンストン形式のゲームが沢山出てほしいです。

 

 

まずはマメィをお試しあれ!