ボードゲームの紹介を書くのは久しぶりになります。
今回は私の大好きな作品『バレッタ』についての紹介記事です!
作品情報
タイトル | バレッタ (Valletta) |
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プレイ人数 | 2 - 4人 |
プレイ時間 | プレイ人数 × 20分 |
メーカー | ハンス イム グリュック (Hans im Gluck) |
作者 | シュテファン ドラ (Stefan Dorra) |
まずは作者とメーカーを簡単にご紹介したいと思います。
作者 「シュテファン ドラ」 とは
代表作は『フォーセール』『メディナ』『ブクブク』など。
ドラの作品はルールが複雑すぎず、またゲームの盤面が綺麗な作品が多い印象です。
プレイヤー間の絡みを重視し「ゲームバランスは遊んでる皆で取ってね」と言わんばかりの作品も多いのもドラの特徴ではないでしょうか。
メーカー 「ハンス イム グリュック」 とは
豚マークのロゴでお馴染みのメーカーです。1~2時間で終わる戦略的なゲームが多く、テストプレイも丁寧に時間をかけ、良質なゲームを作ることに定評のあるメーカーです。
そんなドラ氏&ハンス社が満を持して出した作品…それが『バレッタ』なのです!
『バレッタ』とは
ゲーム背景
地中海にあるマルタ島の首都バレッタ。そこは区画整理された綺麗な街並みが特徴の都市です。
ときは1566年、プレイヤーは都市名の由来となった騎士団長ジャン・ド・バレットの元に集い、建築したり重要人物を行使することで、バレッタ都市計画に貢献することを目指します。
ゲーム概要とポイント
いわゆるデッキ構築ゲームです。手番では手札を5枚持ち、そのうち3枚をプレイ。最後に手札が5枚になるように補充して手番終了。時計回りに手番が回ります。
まず、このゲームの面白いところは「建築」!
バレッタは、まるでカタンのように木材やレンガ等の資材を集めて家を建てることができます。そして木材やレンガを獲得したり、建築したりするアクションを全てカードで行うのです。
建築には2つの意味があります。
1つは自分の家を置くと、建築カードの右下に描いてある数字分、ゲーム終了時に勝利点になります。
もう1つは建築カードの上に乗っている人物カードを自分の手札に加えることができます。これにより自分のデッキにカードが増えるのです。
他のデッキ構築ゲームでは、勝利点のみのカードが存在することが多いです(「属州」等)。そして「勝利点を得る=ゲーム中の無駄カードが増える」という構造になっています。この構造は「どれだけデッキを強くした後に勝利点カードへ走るか」という戦略性を生み出しているわけです。
ただ、この構造は、せっかく"僕の考えた最強のデッキ"を作ったのに、それをゲームの終盤では弱体化しなければならない…"やるせなさ"がありました。
しかしバレッタは、ゲームの最後の最後まで"僕の考えた最強のデッキ"を持ちつつ、勝利点を稼ぐことができる!これが気持ちいいのです!!
その他のポイント
- テーマとゲーム性が一致してる
- 購入したカードは使えるチャンスが多い
- 圧縮が楽にできる
- カードコンボが楽しい
- 陣取りが楽しい
- セットアップが大変
- 言語依存が高い
並べたカードの上に家を乗せることで、区画整理されたバレッタの街並みが再現されています。テーマを重んじるドラらしさを感じますね。
そして建築すると、人物カードが手札にくるのも嬉しいポイント。せっかく苦労して購入したカードは、すぐに使いたいですもの。
またドミニオンが好きな人はカードを破棄する教会のような”デッキ圧縮”が好きな人が多いですが、その圧縮するためのカードが予め山札に1枚あるのも嬉しいです。
ちょっとしたカードのコンボを見つけるのも楽しいです。今は"とっつきやすさ"を重視するあまり派手なカードはありませんが、きっとハンスならすぐに上級者向けの拡張セットを出してくれるでしょう。
贅沢なことにバレッタは陣取り要素も兼ね備えてます。自分の家に隣接するとコストが下がったり、ある一定の区域にボーナス得点がつくことも。
対して、ネガティブな点は「セットアップの煩雑さ」と「言語依存の高さ」が挙げられます。ただ、こちらは工夫次第で改善可能です。
セットアップの簡略化
4人用のセットアップでは30枚の建築カード&人物カードが並びます。 そして建築カードと人物カードのアルファベットを合わせる必要があるのです。これが結構時間がかかる。 なので建築カードも人物カードもスリーブに入れて、ひとまとめにしておくことをおススメします。こうすればセットアップは楽ですし、しまうときも各プレイヤーに建設したカードを取ってもらい、手札から対応するカードを見つけてしまってもらうだけ。手分けできて対象も搾れるのでそんなに時間はかかりません。
また100均のケースに資材をしまえば、ケースがそのままサプライになるので楽ちんです(ダイソーにて購入したケースに、余ったシールを活用してタイトルロゴを入れてます)
カードの日本語化
このゲームは最近のデッキ構築ゲームにしては珍しく、あまりアイコン化がされていません。例えば「所有する緑の建物だけ得点」というカードも緑の建物がアイコン化せずに、とても分かりづらいです。それがドイツ語であればなおさらのこと。そこで私の作成した人物カード用シールデータを公開します(商用利用不可。A4縦で印刷してください)
※当初、和訳ルールも公開しようかと思いましたが、おそらく遠くない未来に日本のショップでも取り扱いがあると思い公開はしません。もし直接面識のある方で欲しい方がいればご連絡ください。
おわりに
ドミニオンが発売されたのが2008年秋。そこから、さまざまなデッキ構築ゲームが発売されました。そして、長い年月を経て2017年春にハンス社そしてドラ氏が初めて作ったデッキ構築ゲームがバレッタになります。デッキ構築ゲームの次世代を感じるバレッタ…私は期待のあまりにハンスの直販サイトを毎日眺めて、発売日に即購入しました(;^o^)
2017.5.13現在、まだ日本のショップでは流通していませんが、遠くない未来にメビウスゲームスさんが取り扱ってくれるはずです。もし、手に取る機会があれば遊んでみてください。私の一押しゲームです!
宣伝①
ドラが好きすぎて、2017年2月に小規模ながら「ドラ会」を開催しました。感想ツイートをTogetterにまとめておりますので、少しでも雰囲気が伝われば幸いです。
宣伝②
ハンス社が好きすぎて、2017年6月に千葉県柏市Mr.Fieldにて「ハンス ボードゲーム会」を開催予定です。まだまだ参加者募集中(2017/5/13 時点)なので、よろしくお願いします!もちろん『バレッタ』も遊べますよ!!
(自分はドミニオンも大好きです。最近は遊ばなくなってしまいましたが、また遊びたいな)
(最近は『クランク!』も一押し。そしてクニツィアの『エルドラド』も早く遊んでみたいな)